第10節 ホーム東京V戦、4-3で勝利!
今節、首位の仙台はお休み。勝ち点1差で二位につける札幌は、もし今節東京Vに勝つと、仙台を抜いてJ2リーグ首位に立つということで、観客動員も前売り段階で1.4万枚を越えるなど好調。私がドームに着いた12時過ぎには、1万枚用意されたノベルティグッズは既に無く、いつもスタジアムで買い求める必勝弁当も売り切れと、好調な人手を感じさせました。果たして、今節の入場者数は1万8千人強。やはり、試合に勝っている、あるいはリーグ上位にいるということは、観客動員の上で大きな効果を産むようです。
さて、対する東京ベルディは、このところ3連敗で大きく順位を落としています。リーグ開幕当初にバリバリ得点しまくっていたフッキも、対戦相手に研究され、このところはなかなか得点を伸ばすことが出来ません。ラモス監督、名門ベルディの意地を掛けて勝ちに行かなければならないところでした。が...
試合開始から2分、西谷選手が蹴ったCKに曽田がヘッドで合わせて先取点!その後もヴェルディDF陣の裏に上げたロングボールから中山・ダヴィと繋がって2点目、ヴェルディ服部のバックパスを藤田選手がカットしてゴールし3点目と、試合開始から16分の間に、札幌は3点も獲ってしまいました。その後ヘディングの競り合いからDFの裏をとられて1点を失うものの、前半を終わった時点で3対1。これは「頂きだな」と思ったサポーターも多かったことでしょう。
しかし、後半に入るとヴェルディも目を覚ましはじめます。組織としてのサッカーには正直ほど遠い感はあったものの、選手個々人の技術はJリーグでもトップクラス。まずは後半11分に曽田選手がペナルティエリア内で船越選手を倒したとして得たPKをフッキが決めて1点差。さらにその3分後には、金澤選手に右サイドの裏をとられて失点し、3点差をとうとう追いつかれてしまいます。ゲーム序盤にラッキーな3得点があり、あとはこの点差を「守って」いけば勝てるだろうと思っていたサポーターには、落胆の色が浮かびましたが、選手達は諦めませんでした。その5分後、札幌のカウンターから西谷がヴェルディ右サイド奥にスルーパスを出し、それをダヴィがきっちり決めて勝ち越します。その後は、しばらくヴェルディの時間帯が続き、札幌は防戦一方となりますが、DF陣とGK高木選手が好守を見せ、ゴールを割らせません。終盤には疲れの見えたヴェルディに対して再び札幌が攻勢を掛けますが、スコアが動くことはなく、4対3で札幌がヴェルディに勝利し、この結果2000年以来のJ2首位に立つことになりました。
昨年の秋頃にも、札幌ドームで東京Vとの対戦がありましたが、そのときもお互いにミスを繰り返し、またチャンスを逸してという落ち着かないゲームで札幌が勝利したことがありました。今節の札幌は、昨年とは戦術が大きく異なるものの、結果的には再び「底抜け脱線ゲーム」的な試合になってしまった感があります。あれだけラッキーな3得点をゲーム序盤にもらっておきながら、それを後半早々までに易々と追いつかれてしまうというのは、守備を基本とするチームとしてはまずい展開でしょう。守備だけで40分、50分を耐えきるというのは、攻撃力のある相手に対しては非常に厳しく、途中で流れを変えるような戦術なり選手の投入があっても良かったのかな、と個人的には感じました。これは今後第2クール以降では必ず必要になってくることでしょう。とはいえ、ここ数年、大勢の観客が入る度に、また地上波で全道に試合が流れるという時に限って勝ち試合を見せることが出来なかった札幌が、今日は(危ないところもありながらも)ちゃんと勝ち試合を見せ、おまけにリーグ1位に立つというゲームを見せることが出来たことは、高く評価すべきでしょう。
次節水曜日は、札幌はお休み。山形対仙台の結果次第では、再び順位が入れ替わる可能性もありますが、第一クールでは上位にきちんと付いていれば十分。しっかり休ませてもらいましょう。次の対戦は土曜日28日に好調愛媛が相手です。毎年主力選手が入れ替わるために、なかなかチーム作りも大変そうですが、目指す攻撃サッカーだけは昨年から一貫しています。今節は京都を相手に3-0と快勝しております。甲府や愛媛の試合を観ていると、昨年までの札幌を思い出したりもするのですが、そういった相手に、三浦コンサがどの様に対峙していくのか、興味深いところです。