第50節 ホーム京都戦、2-2でドロー。3位以内を確定、自動昇格圏内は次節以降へ

 5年ぶりのJ1昇格が掛かった試合となった今節の札幌ドームには、3万2千人を超えるファン・サポーターが詰め掛けました。あんなに席が埋まった札幌ドームを見るのは、昨年の日本代表戦(対サウジ戦)以来です。札幌・道内各地をはじめ、全国の至る所から、多くの人達が、歓喜の瞬間の目撃者になろうと、また選手達と共に闘おうと、雪の降る札幌羊ヶ丘へと駆けつけました。
 今日はたまたま写真撮影企画に当選して、子供達の前座試合時に、ピッチ上からゴール裏をはじめとするドームの観客席を見る機会を得たのですが、ピッチから見上げるホームゴール裏は、まるで急峻な崖に、赤黒のサポーター達がびっしりと張り付いているかのようで壮観でした。また、客席の最上部には、これまで(多分J2に落ちた2003年以降でしょうか)に作製された横断幕がずらりと並べて貼ってありました。その一つ一つを見ているうちに、この5年間にあった様々なことを思い出しました。そして、選手入場時には、バックスタンドにはビッグフラッグ、そしてホームゴール裏には、赤のハートマークの上に書かれた"ONE HEART"の文字。試合開始と同時にドーム全体から鳴り響く拍手。今まで経験したことのないような空間・雰囲気に、鳥肌が立つ思いでした。
 ゲームの方は、前半は札幌の守備陣の裏を狙うべく、京都のアンドレ、田原、渡邉選手らがDFのゾーンの間に入り込み、ボールが出る度に裏へ飛び出していました。また、相手セットプレイでは、札幌DF陣が京都の選手達を捉えきれずに、フリーでヘディングさせてしまうシーンも多々みられるなど、どちらかといえば京都に分があった展開でした。札幌にも、オフサイドで幻となったダヴィのゴールや、あるいはPKのチャンスなどもあったのですが、うまく決めることが出来ず。そうこうするうちに、前半35分に、京都の選手に札幌DFの裏を取られ、中央へのボールを渡邉選手に決められて失点。札幌の守備陣が頻繁に崩され、裏を取られる、かなり厳しい展開で前半は終了。
 後半開始時に、三浦監督は砂川選手に替えて岡本選手を、また曽田選手に替えて池内選手と、一気に2枚選手を替えてきました。そしてここから札幌の攻撃が活き活きとし始めます。その象徴は、先月末にブラジル留学から急遽呼び戻された西大伍選手と言えるでしょう。初めての先発出場にも関わらず、全く物怖じすることなく、ドリブルで京都の中盤を抜き去りに掛かるなど、かわいらしい顔に似つかわず、ふてぶてしいまでの度胸をそこここで発揮していました。後半20分には西澤選手に替えてFWの石井選手を投入。そして29分、ダヴィ→石井→岡本と繋がったボールは、岡本の左足で相手ゴールに打ち込まれます!これで1対1の同点。さらに、その2分後には、京都ペナルティエリア内で石井がファウルを受け、PKをゲット。これを石井本人がゴールど真ん中に打ち込み、2対1と逆転します。PK前に静まりかえったドームは、ゴールが決まると共に大歓声に包まれました。このまま行ければ勝利、そして今節での昇格決定も決まりかけていたところでしたが、ロスタイムに入ろうかというところで、札幌ペナエリア内でブルーノが相手選手を引っ張ってしまい、PKの判定。これを決められ、再び2対2の同点に。ロスタイム4分間、札幌も京都も共に点を獲りに行きますが、どちらも決めることが出来ず(最後の最後に京都の危険なシュートがありましたが、札幌GK高木選手がきっちりセーブ)、結局ドロー、勝ち点1ずつを分け合って終了となりました。上にあがるということは、そう簡単なことではないのだよ、とサッカーの神様が言っているのでしょう。
 最後に守りきれずに追いつかれてしまったことは残念ではありましたが(三浦監督も随分と悔しがっておりました)、それでも今日は、とても気迫に満ちて、見ていて手に汗握る面白い試合を見せてくれたと感じています。ドームに詰め掛けた3万人を超える観客の皆様も、エキサイティングな試合展開に楽しんでいただけたのではないでしょうか。また、試合中、ゴール裏に限らず、ドームのあらゆる場所から拍手や声援を送り、みんなで闘う空間を作ることが出来たことを、とても嬉しく感じています。今節での昇格は決まらなかったけれど、でも前半の雰囲気をしっかりと切り替え、後半あれだけの試合を見せてくれた選手達に、感謝し、また次の(そして来期以降の)試合での活躍を期待したいと思います。

 次節、札幌はお休み。他チームの試合結果によっては、昇格が決まるかもしれないし、あるいは首位陥落もあるかもしれません。でも、もうよそのことを考えても仕方ありません。残るはわずか1試合、最終節 水戸戦、札幌ドームでの対戦です。ここでしっかり勝って、今季をきちっと締めて終わりましょう。結果は後からついてきます。Power to 1!

※お陰様で、釧路地区後援会サイトのアクセスが1万件を超えました。ご覧に来て頂いた皆様、どうもありがとうございました。今後ともご愛顧のほどよろしくお願い申し上げます。

管理人

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